気軽に造形の練習がしたくて10kgの粘土を買った

自らを粘土オタク(@AriaClay)と称し始めて数カ月が経った。仕事のお問い合わせをいただく際に、とても丁寧な文面で「粘土オタク様」と呼ばれる面白さにも慣れてきてしまった。

先日なんて“粘土の種類と特徴について“とかいう記事を書いてペラペラ得意げに語ったりもした。

けれど、そうした日々を過ごしながら、ある時ふと気づいてしまったのだ。

もっと技術磨いていかなきゃ、このままだと名前負けするんじゃね? と――

自分のスキルに焦り始めた粘土オタク

ところで、わたしは美術全般が苦手だ。

リアル寄りの作風(たぶん)で売っている粘土作家にあるまじきことだけれども、謙遜とかそういうのではなく、本当に苦手。中学時代の美術の成績は常に1~2だったし、もう苦手意識バリバリマン。

だから今まで小難しそうな勉強は避けに避けて、楽しそうなことにだけ飛びついて、造形への理解だとか立体把握能力を身につける努力だとか色彩への理解だとかデッサンの練習だとか、そういう制作に役立つ様々なことをすっ飛ばしてここまできてしまった。

作家として土台がガタガタな状態でも、数打てば当たる精神で、失敗の繰り返し+勘を駆使しながら何とかそれなりにやってこれてしまった。

ただね、さすがに薄々感づいてはいたんだけど、これって結構致命的。トライ&エラーでいうところのエラー率があまりにも高すぎる。何よりさいきん成長の行き止まり感がやばい。

基礎を固めることの大切さを、活動の要所要所で痛感する日々。

………………

前置きが長くなりました。要約すると、 活動9年目にして技術の伸び悩みを感じ始めたわたしはこれまでの制作に対する姿勢を見直し、今後真面目に美術と向き合っていくことを己の心に誓い、改めて粘土造形の修業を積むことにしたのでした。え、遅っ。きもっ。

そして届いた彫塑用の土粘土(水粘土)10キログラム

そんなこんなで、はいどーん。

造形練習のために選んだ素材がこれ。前回の記事で紹介した樹脂粘土でも石粉粘土でもスカルピーでもなく、土粘土。その名のとおり土が原料です。粘土界の元祖みあるよね。

油粘土と区別する意図から「水粘土」と呼ばれていたりもします。

さっそく果物の模刻にチャレンジしてみた粘土オタク。

実物大のバナナ。むずい
りんごは相方作

む、難しい……ぜんぜん上手く作れない……けど、めちゃくちゃ楽しい……!

じっくり本物を観察しながら同じ大きさで作ろうとすることによって、もともと脳内にあった「こういう形のはず」という間違ったイメージが浮き彫りになっていく不思議な感覚。

バナナってよく見ると五角形だったのか、へぇー! 的な、ちいさな発見が多くてかなり勉強になる。模刻たのしいよ模刻。

というわけで、今後は食べもの以外にもいろいろなものを制作して技術の底上げを目指していこうと思っています。生あたたかく成長を見守っていただけると嬉しいです。

ちなみに私が練習用に土粘土を選んだ理由は、

  1. 大容量でめちゃくちゃ安い
  2. 細かな部分まで作り込みができる
  3. 自然乾燥で硬化する&再利用も可能

といった魅力があるから。ふだんメインで使用している粘土たちでは、なかなかこうはいかない。

せっかくなので、それぞれの理由を少しだけ掘り下げてみます。

土粘土のいいところ① 大容量でめちゃくちゃ安い

技術を磨くには反復練習が大切だと知りつつも、なかなか気軽に練習できない理由のひとつに「粘土高ぇ」が挙げられると思う。

でもね、土粘土は安いのです。

10キロでこの値段。モデナやグレイスを10キロぶん買おうと思ったら40袋必要だから価格は……ひえ……(思考停止)

10キロはちょっと多いかも……と苦笑しているそこのあなたへ。 なんと1キロバージョンもあります~~~!(スーパーamazon宣伝タイム)

完成品の長期保存には向いていないので、たとえ練習作品であっても現物を手元に残したい!という方にはおすすめできませんが、

私のようにガンガン作ってどんどん壊して気に入ったものがあれば樹脂素材とかに置き換えて残せばオッケー!だって練習だし!!って思える方にはおすすめです。

失敗を恐れず気楽に消費しまくれるのは大きなメリット。

土粘土のいいところ② 細かな部分まで作り込める

あまり一般的ではないものの、美術系の学校や彫刻の世界で使われることが多いこの粘土。

数ある粘土の中でも可塑性に優れていて、かなり素直にアプローチを受け入れてくれる(ほかに適した表現が見つからないw)ので、ストレスなく細部を作り込みやすいです。

フェイクスイーツやフード制作でよく使われる、樹脂系の粘土に有効な質感の付け方っていうのは基本的に応用できないけれど、細工用のヘラや彫刻ツールをつかって試行錯誤するのも楽しいよ。

土粘土のいいところ③ 自然乾燥で硬化する&硬化後の再利用も可能

土粘土は乾燥するとかなり硬く固まります。そして、完全硬化後も水に浸すことで再利用が可能です。

硬化せず繰り返し使える油粘土も練習用粘土候補だったのですが、やっぱなんかほら、粘土作品ってカチカチになってようやく完成みたいな、なんかそういうとこあるじゃないですか。超わかるー。※おもいっきり個人的な感覚です。

いくら長期保存はしないといっても、ある程度の期間は飾ったり触ったり制作の余韻に浸ったりしたいしね。なので、硬化はするけど繰り返し使うこともできる土粘土はわたしにとってドンピシャなのでした。

一応マイナスっぽい部分も挙げておく

長所ばかりを並べましたが、しいて言えばこれが短所かなぁ……って思う面もひとつあります。

あくまでも、樹脂粘土みたいに“硬さ調節の必要ほとんどなし!手や粘土板にくっつきにくい!”タイプの粘土のラクさと比べればの話なんですが、

準備と後片付けが地味に面倒くさいです。地味に。

そのあたりの諸々(扱い方とかそういうの)についても、のちのち記事にしたいなって考えています。フェイクスイーツというジャンルにおいては全く需要がないであろう粘土だけど!!!!!いいの!!!!!すきだから!!!!!!!!!!


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