【初心者向け】粘土の種類や特徴、選び方について

粘土に興味を持った人間が必ずぶち当たる、“種類が多すぎてぶっちゃけ何を選べばいいのか全然わからないんだが?”問題

わたくし粘土オタクことアリア(@AriaClay)が 独断と偏見を交えながら、代表的な粘土たちをざっくり目的別に振り分けてみました。

この記事が迷える誰かにとってのひとつの指標になれば幸いです。間違ってるところはコッソリ教えてくださいコッソリ修正するので

おなじ『○○粘土』という括りであっても、使用感や仕上がり、耐久性や長所・短所は製品によって大きく異なります。同種類内での比較や使い分け方については、次回以降の更新で個別に掘り下げていく予定です。把握よろぴ~
わたしは樹脂粘土と軽量樹脂粘土を使うことが多いよ

ではでは、レッツねんど!

子どもの遊びや工作に向いているのは?

時々いただくこの質問。どうお答えするか毎回とても悩ましいのですが、

①安全性 ②入手のしやすさ ③後片付けのラクさ

以上の3点を考慮した上で、この2種類に絞りました

・食品由来の『小麦粘土』

小麦粉に水と塩、食用色素などを混ぜてつくられた粘土です。

うっかり口に入れてしまっても安全性が高い(アレルギーを除く)ため、ちいさな子どもに初めての粘土遊びをさせたい!という場合におすすめ。

複数の色がセットで売られていることが多いのも魅力のひとつです。

わたしも以前、ダイソーのこむぎねんどキットを使ってハンバーガーを制作してみたことがあるのですが、

個人的な好みによりポテトはナゲットに変更したよ

細かい質感づけは難しいものの、意外と作り込めるんだな~といった印象でした。バンズ表面の焼き色にのみ絵の具を使用しましたが、それ以外はキット内の粘土をブレンドして濃淡をつけています。

素材の性質上、雑菌が繁殖しやすくカビが生えやすいため、完成品の長期保存や開封後の保管には向いていないというデメリットもあります。完成した作品を愛でるというよりは、つくる時間を楽しみたい!という場合におすすめの粘土です。


・気軽に楽しめる『紙粘土』

パルプ(紙の原料)に水や糊を混ぜて作られた粘土です。

貯金箱やペン立ての制作など、小学生の粘土工作といえば紙粘土!みたいなとこありますよね。ありません?あるー。

水に弱く強度も低いですが安価で入手が簡単なので、手を出すまでのハードルの低さが魅力です。成形前に絵の具を混ぜることも、乾燥してから色を塗ることも可能です。

また、紙粘土には重量タイプのものと、微小中空球樹脂などを使用して軽量化されたタイプのものが存在します。個人的には子どもの力でもこねやすい軽量タイプがおすすめです。手にもつきにくいよ。

食べものや植物などの作品づくりに向いているのは?

きましたね。このへんは私の生息域ですね。フェイクスイーツやフード、お花などの植物をメインに制作したい!という方におすすめなのは以下の2種類です

・表現の幅が無限大!『樹脂粘土』

お菓子に果物に料理に植物にマスコットに……アイデア次第で色々なものを生み出すことができる、不思議なポテンシャルを秘めた粘土です。

乾燥すると透明感が出てくるのが大きな特徴。

POINT

ここでいう“樹脂粘土”とは酢酸ビニルエマルジョンをベースに作られた自然乾燥タイプのものを指しています。のちにご紹介する加熱硬化が必要なポリマークレイとは成分・性質ともに異なります

乾燥後は耐水性になりますが、乾燥前であれば水分を足すことで硬さを調節することが可能です。トロっとした液体っぽさを表現することもできるよ。

白身と黄身、どちらも同じ粘土を使いました
このクッキーとアイシングも

自然乾燥型の粘土の中では強度が高く、金具に接着したり直接ヒートンを取り付けるなどしてアクセサリー加工を楽しむことができます。

デメリットを挙げるとすれば、乾燥後の収縮が大きいことと、硬化後に削りながら形をつくっていくような制作法は向いていないことでしょうか。角に丸みが出やすいため、エッジの効いた作品を樹脂粘土でつくりたい!という場合には少々頭を悩ませることになりそうです。


・軽くて扱いやすい『軽量樹脂粘土』

そろそろ頭の中が混乱してきたのではないでしょうか。わたしはしてきました。なのでちょっと手を抜きますね。

軽量樹脂粘土に関してはざっくり「紙粘土と樹脂粘土の中間って感じの粘土」「軽い」「重量タイプの紙粘土よりは強くて樹脂粘土より弱い」程度の捉え方で大丈夫でーす!雑

先ほどの紙粘土の紹介と同じように、軽量タイプのものもまとめて“樹脂粘土”とするべきか悩んだのですが……明確に強度や使い道が変わってくるため別種類としてご紹介しますね。

わたしの場合は、樹脂粘土では表現することが難しい質感を求めるときや、軽量化を目的として樹脂粘土オブジェの芯材に使用することが多いです。

たとえば、リアルな大きさに合わせて作ったこのフェイクみかん。すべてを樹脂粘土にするとかなり重たくなってしまうのですが、丸めた軽量樹脂粘土を包むように成形することで大幅な軽量化に成功しました。

軽量樹脂粘土のデメリットは、強度が高くないこととリアルな作風を目指す場合は単体での使いどころが限られること。乾燥後もカチカチにはならず弾力を保持するので、アクセサリーなどへの直接的な加工は向いていません。

軽量樹脂粘土をメインで使用するというよりは、樹脂粘土と併せて使い分けていくのがおすすめです。

フィギュアなどの制作・造形に向いているのは?

フィギュアなどの造形素材としてよく使用されているのは、大きく分けて2種類。自然乾燥型の石粉粘土と加熱硬化型のポリマークレイ(スカルピー)です。

・盛って削れる『石粉粘土(石塑粘土)』

その名のとおり石粉が主原料の粘土です。

乾燥後は削る・磨く・更に盛るなどの加工がしやすく、自由度の高い造形が可能です。比較的安価で手が出しやすいのもメリット。触った感じはしっとりずっしりひんやりしていて、個人的な使用感はキメの細かい丈夫な紙粘土といった印象です。(繊維が含まれる割合によって変わってくるのかもしれません)

磨いてニスなどでツヤを出すことにより陶器のような質感になるため、それを生かした陶器風の室内装飾用オブジェもよく見かけます。

ちなみに、似たような特徴を持つ粘土に『木粉粘土(木塑粘土)』というものがありまして。お察しのとおり、木の粉をベースにつくられています。開封して匂いを嗅ぐと「木や……!」ってなります。まぁ木だからね。

こちらはあたたかな色合いやナチュラルな雰囲気を生かしたアクセサリーや置物などの制作に使用されることが多いです。

フェイクスイーツだと、石粉粘土はミニチュア食器の制作、木粉粘土は他の粘土に混ぜ込んでタルト生地やクッキー生地などに使用されることも。

このあとに紹介するポリマークレイ(スカルピー)に比べると、繊細な作り込みや調整は難しい印象ですが、焼成の必要がないため、初心者さんにも挑戦しやすい素材です


・熱で硬化させる『ポリマークレイ』

訳すとそのままズバリ“樹脂粘土”になるのですが、一般的には熱を加えて硬化させるPVCが主成分の粘土状樹脂のことを“ポリマークレイ”と称します。めちゃくちゃ混同されがちなやつですね。

オーブン樹脂粘土も同じものです。

『premo!』『FIMO』などカラーバリエーションが豊富な製品はハンドメイドアクセサリーの素材として使用されることが多いイメージですが、『スーパースカルピー』『グレイスカルピー』などはフィギュアなどの造形専用に作られた製品となっています。ちなみに私はモールドが必要なパーツの原型制作にはグレイスカルピーを使用することが多いよ。

この辺で箸休めに私の相方(not粘土作家)の作品でも載せときます。グレイスカルピーを手渡して「自由に作っていいよ♪」と無茶ぶりしてみたら、いきなりこんなものを生み出してきたのでこわいなって思いました。

む、虫……?

ポリマークレイのメリットは何といっても焼くまで固まらないこと。

納得がいくまでこねくり回すことができるので、慌てずゆっくり細かな部分まで作り込むことができます。自然乾燥型の粘土だと、作ってるそばから固まり始めてひび割れ……ってことがよくあるからね。

そういえば、最近はポリマークレイを使ったスイーツ作品も増えてきたように思います。さきほど樹脂粘土を耐水性だと説明しましたが、決して水に強いわけではなく基本的には水濡れ厳禁。その点、ポリマークレイ作品は濡れても全く問題がありません。そういった長所も手伝ってのことかなーなんて考えています。

デメリットは、焼成の難しさ。こればっかりは何度か生焼けや焼け過ぎを繰り返して感覚をつかむ必要があるんじゃないかなと思っています。


どの粘土を選ぶべき?まとめ

以上、粘土の種類や特徴に関するアレコレでした。まとめると、

  • 子どもの粘土遊びにおすすめなのは『小麦粘土』or『紙粘土』
  • フェイクスイーツ、フード、植物におすすめなのは『樹脂粘土』と『軽量樹脂粘土』
  • フィギュアなどの細かな造形におすすめなのは『石粉粘土』or『ポリマークレイ(スカルピー)』
  • 素材の雰囲気を生かしたアクセサリーを作るなら『木粉粘土』や『石粉粘土』

といった感じです。

もちろんこの振り分けは感覚的なものですし、当たり前ですが、この粘土はこの用途でしか使えない!というものでは決してありません。

樹脂粘土ですごいフィギュアを作ってる人も、石粉粘土で本物と見分けが付かないほどリアルな林檎を模刻なさっている人もいます。大きな括りでは紙粘土も石粉粘土も木粉粘土も同じ種類として分類されていたりするしね。

次回はフェイクスイーツ制作に欠かせない樹脂粘土と軽量樹脂粘土について、製品の比較や作例も交えながらもう少し掘り下げていこうと思います。


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